大阪IR誘致、維新の「ソロバン勘定」は正しくない

昨年2021年8月に横浜市長選が行われ現職が落選しました。最大の焦点は現職の進めたIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致の是非であり、横浜市民が明確にノーを突きつけたのです。そして、今年の3月20日、和歌山県の県議会本会議で、IR計画をめぐり賛成と反対の真二つに割れ、僅差でIR計画を承認する議案が否決されました。議会がIR計画の、資金計画や経済効果などに問題があると判断したのです。これで和歌山県のIRの誘致申請は見送りという事になりました。現在IRの誘致を計画しているのは、長崎市と大阪ということになり、国は2018年に施行されたIR整備法に基づき、この二つの計画について判断をしていくことになります。

府議会、市議会でIR計画が可決された大阪でも、IR誘致に反対する市民活動が盛り上がってきました。「カジノ問題を考える大阪ネットワーク」など9団体の代表者が今年の2月に会見を開き、IRの区域整備計画の問題点を訴えました。夢洲の土壌汚染対策費用の膨張や、大規模な国際会議・展示場の機能を持つ「MICE(マイス)」施設の縮小などを指摘し、あらためて市民の意見を聞くべきだと主張しました。

同団体代表の桜田照雄阪南大教授は、IR用地の土壌汚染対策費用を大阪市が負担することについて、「大阪市が土地所有者として瑕疵担保責任をみるという大阪市の考え方では、現在示されている土壌汚染対策費の360億円ではとてもすまない」と主張します。また、カジノの違法性阻却の理由とされる「経済効果があり観光産業の振興を通じて大阪経済が活性化される」という経済効果について、「試算の元データの公表を拒否していることは手続きに瑕疵がある」と述べています。

「あかん!カジノ女性アピール」の藤永のぶよ代表も大阪市から入手した資料を示し、「廃棄物関連ごみが約1400万トン埋まっている。すでに埋まっている廃棄物の中には産業廃棄物があり、汚染土壌対策の費用がますます増えていく」と懸念を示しました。

そもそも、カジノにはギャンブル依存症の発生や、マネーロンダリングの懸念など多くの問題があり、桜田教授が仰る通り、その違法性を阻却するためには、地域に大きな経済的メリットがなければなりません。それがいつまでも続く大きな府市の負債になるというのであれば、早く政策の方向転換をしなくてはなりません。朝日新聞2月5日の社説には次のように書かれています。(抜粋)

IRの建設予定地は大阪湾の人工島・夢洲で液状化の恐れがある。所有する大阪市はIR運営を担う日米の企業グループから対策を求められ、昨年末、土壌汚染対策も含めて費用の全額を負担すると表明した。大阪市が埋立地の液状化対策費を負担した例はない。松井一郎市長、そして市と一体でIRを推進する大阪府の吉村洋文知事は、IRへの公費投入を否定してきた。それが覆されたことに、人々が驚き、反発するのは当然だ。

韓国で建設されたカジノ、「カンウォンランド」について書いておきます。ここでは鉱山閉鎖後の発展のためにカジノを誘致しましたが、現在は依存症患者で溢れ、質屋や消費者金融、風俗店が立ち並び、カジノでお金を無くした人が周辺のサウナ等に住み着く「カジノホームレス」が出現する等の社会問題となっています。

「カジノの是非は府民が決める 住民投票をもとめる会」が2022年5月25日まで署名活動をしています。私も署名運動の「受任者」になっています。皆様も是非ご署名を宜しくお願いします。