◆ 吹田市議会における質問
(平成25年3月議会 個人質問)

吹田新選会の山口克也でございます。個人質問をさせていただきます。残り時間の関係で議員報酬に関する質問は割愛させていただきます。

今回の施政方針の中で、市長は、事業見直しのなかでさまざまな施策や補助のカットをされたことを成果であるような書きぶりをされていました。しかし、これらのカットについては決して市民全体が納得しているものでないことをここで繰りかえさせていただきます。特にグリーンニューディール基金に関する疑惑が新聞をにぎわす中、事業のカットよりも先にやることがあったのではないかという市民の声をよく聞きます。だからこそ、今回の予算においては、吹田市に対する市民の信頼を回復するために、さまざまな心づかいが必要になってくると思われます。まず、市長にお伺いいたします。今回の予算で市長が市民満足度を高めるため特に配慮された点はどこでしょうか、お答え下さい。また、施政方針の締めくくりとして、吹田市を元気にしていくために子どもたちのための施策をより重点的に展開すると書かれていますが、どこに子どもたちが喜ぶ、笑顔が見える施策があるのかお答え下さい。

市長の行われている行政の維新プロジェクトは、吹田市も導入されようとしている新公会計制度の考え方に基づくものです。市長はこの考え方に従って土地などの未利用の財産の処分などには取り組んでおられますが、新公会計制度が予算編成に求めている、より重要な点についてはご理解が浅いように見受けられます。そのことは市長が今に至っても「収入に合わせて支出を組む」という言葉を施政方針の最初に掲げられていることから分かります。大阪府にならって吹田市が取り入れようとしている新公会計制度の肝要は、自治体の会計に発生主義の考え方を取り入れるということです。すなわち、自治体は支出をいままで以上に精密に、経常的な経費と投資とに分けて認識することが必要で、自治体は市債を発行してでも必要な投資を行なうべきであるという結論になるのが新公会計制度です。そうであるなら、吹田市も、将来に向けて必要な投資を行い、より積極的な予算を組むべきだったとおもうのですが、いかがでしょうか。

従前から私が言い続けている、太陽光発電やLEDなどへの投資について、本庁舎だけでなく、学校も含めて市の全ての施設で導入する事も一つでしょう。あるいは今汚れが目立ち、コンクリート内部への雨水の侵入が危惧される学校の建物の外壁の塗装を集中して行うことも一つでしょう。あるいは地域のブランドというなら、まず学校などのすべての市の管理するトイレの洋式化に投資することも良いでしょう。そのための財源としてなら臨時財政対策債を発行してもいいのではないですか?今回の予算にはこのような積極的な姿勢が欠けていると思いますが市のお考えを伺います。

次に二つ目の項目に入ります。市長からの要求に係る監査について監査結果報告書が市長に提出されました。この監査結果において、市長への意見として、「今回の監査を行った中において、当該契約事務において明らかに違法性が認められるものはありませんでした」が、「不適切な行為の積み重ねによって、今回、疑念を抱かれることに至っているものであり、最終的な責任者である市長をはじめ、すべての職員は、内部統制が十分機能するように留意しながら適正な事務の執行を図るとともに、市民の信頼回復に務めるよう強く望むものです」とされていますが、この点について市長はどのようにお考えか、改めてお伺いいたします。

そして、市長は本議会に、自らの給与と地域手当を一カ月だけ10%減額する議案を提出されていますが、これはまさか、この数か月間吹田市政を停滞させたグリーンニューディール基金に係る事案について、この減給で責任をとるおつもりなのではないでしょうね?これでは、市長が、この事案に典型的に現れている吹田市の公共事業発注全体に関連して存在した問題点、市民のために、資金をより効率的に使おうとする意思が十分に働いていなかった、という問題です。この問題点について全く改善する意思がないと見られてしまいますが、市長は何を反省してこのような議案を出してこられたのかご説明下さい。

次に吹田市の大気環境についてお伺いいたします。さて私は最近風邪でマスクをされている方が多いなと思っていましたが、市の職員さんとお話しをさせていただくうちに、アレルギー症状に苦しんでいる方が沢山いる事を知りました。人によっては、アレルギー症状のひどい日には、目や鼻の症状ばかりでなく、胸が悪くなったり、動悸がしたりするという話も聞きました。最近テレビでPM2.5についてよく話題になり、PM2.5が増えた日の後には、脳梗塞を発症する人が多いという記事まで出ています。私はそんな記事を大袈裟だとおもっていましたが、これは吹田市の大気汚染が、大変な状況になっているのではないかと考えてしまいました。まず、担当課から、最近の吹田市の大気汚染物質の測定値が異常値を示していないか、ご報告を願います。

そして、本年1月末から大阪市の清掃工場で震災瓦礫の本格的な焼却が始まっています。この焼却に伴い、吹田市に放射性物質を含む汚染物質が飛来しているのではないか、市民の皆さんが不安を感じておられると思います。そこで、先日吹田新選会として、大阪市に依頼し、舞洲工場の震災ゴミの焼却の現状を視察させていただきました。フンデルトヴァッサーのデザインの美しい焼却場が汚染物質を吐き出しているとすると、すごい皮肉だと思いながら見させていただいた工場ですが、視察のあと印象は全く変わりました。端的に言うと焼却灰のすぐそばでガイガーカウンターをかざしても、放射線の値は平常値と殆ど違いがありませんでした。大阪市が公表している放射能にはほとんど問題がないという発表に間違いがないと感じました。また、工場の操業状況、その他の大気汚染物質の検出量についても特に変化はありませんでした。このように、震災瓦礫の焼却が吹田の大気汚染の状況に影響を与えている証拠はなにもありませんでしたが、しかしながら、吹田市としては、今後も継続的に、大気汚染物質の調査を厳密に行う必要があります。今後PM2.5への対応を含め、吹田市がどのような対策をとられるおつもりかご報告下さい。

最後の項目として、吹田市の防災施策についてお伺いします。皆様は3月3日に放送されたNHKスペシャル「“いのちの記録”を未来へ、震災ビッグデータ」をご覧になったでしょうか。震災ビッグデータとは、カーナビや携帯電話のシステムに残された、災害に直面した人たちの行動や通信の記録です。これらの記録を分析する事によって、震災の時、現地では何が起こっていたのか、これまで想像するしかなかったことがはっきりとわかってきたのです。この番組は再放送されるでしょうから、みなさんにも是非みていただきたいのですが、私にとって、強く印象に残ったことが3つありました。

一つは、津波がやってきたとき、浸水地域に留まった人たちの多くは逃げなかったのではなく、日ごろから避難場所として指定されていたところまで、逃げて、そこで亡くなったということです。すなわち、住民に周知されている災害時のマニュアルが誤っていると、甚大な被害が生まれるということです。第二に、津波がやってくるまでに、浸水地域から逃げ出した人の数より、浸水地域に、家族を助けに入っていって被災した人の数が多かったということです。災害時に家族を救いたいという人間の自然な行動が発生する事を考慮にいれた対策をとっておかないと、ただ自分だけでも逃げろと観念論で言っても、人間はそうは動かないということを知りました。第三に、災害時に車で逃げるとグリッドロックという現象が起き、ある地域を走る車が、すべて全く動かなくなることを知りました。石巻などでは、そうやって動かなくなった車の列がそのまま津波に呑み込まれたのです。

これらのビッグデータから得られた知識は、吹田市の防災対策に役に立たないでしょうか?私なりに、いくつか考えてみました。
まず、発生可能性が高い災害に対し、ピンポイントで的確な対応マニュアルを市民の頭にインプットすることが必要です。具体的に、一つ目は、南海トラフ地震の際の津波についての対応です。吹田市は、平成24年に防災ハンドブックをつくられ、洪水避難地図もつくられていますが、津波についてはまだマニュアルを作っておられません。お聞きしたところでは、最新の調査で、津波が神崎川の堤防を越えることはないという結果が出たということですが今後どう市民に伝えるかお聞き致します。津波・洪水避難ビルを指定するのは必要なことではあったと思いますが、この事態を早急に市民に伝えなくては、津波への不安をいたずらに増幅することにならないでしょうか。市民には、大きな津波が吹田を襲うことはないので、避難ビルに逃げる必要はなく、特に海抜の低い地域の方以外は、屋内で待機し、情報収集して下さいと言う方が良いのではないでしょうか。

二つ目には直下型地震への対応です。この場合はまず、吹田市の消防隊がグリッドロック状況のもと、同時に発生する多数の火災や家屋の倒壊などに対応する事は、ほぼ不可能であることを直視するべきです。市民の皆様には、救援を待つことなく、自分が初期消火や、救護をする側にまわってほしいとお願いをするしかありません。その際、必要となってくるのが消火などを行うための道具です。現在消火などのための資材は、小中学校、交番、消防分団に配備されていますが、目の前で火災が発生しそうな時、学校まで走って行って消火器を取ってくるのでは間に合いません。そこで提案があります。これまでも、市の現場の職員さんからの提案もあったものですが、人家の密集している地域を中心に、消火・救護などの資材を人目のつきやすいところにオレンジ色などの目立つボックスに入れてストックしておく、(仮称)「防災ポスト」を、市内に数多く設置するのはいかがでしょうか?管理は地域の自主的な防災組織に任せればよいと思います。大災害の時、市民を救護を待つ側から救護する側にまわっていただくためには、資材が必要で、この「防災ポスト」はよい提案だと思うのですが、いかがでしょうか。市の意見を伺います。
そして、離れ離れになっている家族の不安を少なくする必要があります。携帯電話などが発達したので以前よりも事態は好転していると思いますが、学校に行っている子どもについては、事態が安全だと確認できるまで、学校内で保護するということを周知・徹底しておくことが無用の混乱を防ぐ一つの手段になるかと思います。市の対応を伺います。以上で一回目の質問を終わります。

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