3Iアトラスと地球の病変

この文章を皆様に読んでいただける頃には、3Iアトラスが、何を地球にもたらすかが明らかになっていると思いますが、2025年11月中旬までの情報によりますと、この彗星もどきは、「人類の創造主の一部であり人類の未来に関心のある存在」を乗せていると考えられます。そこで、もし私たちが彼らと一緒にアトラスに乗っていたら、と考えて、現在の地球がどのように見えるかを想像してみましょう。

地球は明らかに大きな病を抱えているように見えるでしょう。私たちは日頃のニュースではあまり意識できませんが、北極に大きな病変を抱えています(図1)。2万年前には夏でもすっかり氷に覆われていた北極海は、現在夏季にはほとんど海を覆う海氷を失い、秋になってもまだまだその氷は回復していません。それは、北極海を覆う氷が、シベリアや北米、アラスカの河川から流れ込む淡水が凍ってできていたもので、多くは2~3メートルという薄い、溶けやすいものだったからです。さらに、北極海を取り囲む、永久凍土地帯でも、夏季の長い期間にわたり、気温が零度を超え、氷雪を失い、黒い土が見える状態になっています。イメージ図に示した通り、夏の北極は黒い大きな病巣が口を開けたようになっており、ここが、夏季に差し込んでくる太陽の光を受け止め始めたため、北極圏は急激な温暖化を続けているのです。

(図1)現在、北極圏の永久凍土に閉じ込められている炭素の総量は、1,500〜2,200GtCであり、大気中炭素量(約880GtC)の2〜3倍である。その10%が融解するだけで、全世界の平均気温が0.5℃近く上昇する。

 

この二三年、日本は特に厳しい夏を経験しました。この暑さは、日本だけが経験したものではありません。世界的に、40℃、50℃を超える場所が増えてきており、人間が住めなくなっています。気温上昇は、もちろんCO2などの温室効果ガス濃度の上昇も原因ですが、今述べた北極発の地球温暖化が地球全体の気温を引き上げている可能性が高いのです。

実は世界の科学者、産業界は、温室効果ガスの濃度の上昇による地球温暖化を止める方法を発見し、理解し、実践しています。パリ協定が結ばれ、COPなどが協議している地球温暖化施策は、決して実現不可能なことを私たちに押し付けているのではなく、個々の企業、市民の受け止め次第で実現可能な道筋を示しています。その内容については、皆様もご存じだと思いますが、あとで簡単に復習いたします。

ここでお示しをしておきたいのは、北極海発の温暖化を止める方法です。簡単に申し上げれば、北極海はシベリアと北米、グリーンランドに囲まれた袋状をしており、大西洋、太平洋と、ノルウェー海と幅の狭いベーリング海峡で接しています。私の提案は、太平洋から夏季に暖かい海水が流れ込んでいるベーリング海峡にダムを作り、北極海の海氷を回復させることです。どうして、ベーリング海峡ダムに海氷回復効果があるかについては、私のHPなどをご覧ください。

ベーリング海峡ダムは、人類が必ず作ると思いますが、それを期待しつつ、我々個人や企業は、温室効果ガスの排出削減に愚直に取り組まなくてはなりません。

我々は、CO2を排出する化石燃料の使用を減らすために、ゼロカーボンの再エネを導入しました。それが可能になったのは、再エネが、もっとも安いエネルギー源になったからであり、太陽光発電と系統に接続された蓄電池の組み合わせが、もっとも合理的になったからです。これからは、まず、大量の再エネを作り、次に再エネによる水の電気分解から作られるグリーン水素が、電気ではカバーしきれない用途に使われるようになります。そして、EVがガソリン車に置き換わり、飛行機が水素燃料を使い、製鉄が水素還元製鉄で行われ、30年のうちには、CO2排出ゼロの鉄と、CO2マイナスのセメントや木材で建物が建てられるようになるでしょう。化石燃料の使用はほぼゼロになり、原油はプラスティック原料としてのみ使われます。こうして脱炭素社会が実現するのです。

もしかしたら、3Iアトラスの乗組員が心配して覗きに来たかもしれない、地球の温暖化による破滅を、私たちは乗り越えることが出来る、入り口にまで来ていると思います。現在の絶望的にもみえる状況に決して諦めることなく、力を合わせて明るい未来を作ってまいりましょう。