◆ 福田首相の施政方針演説(2008年1月19日)

皆さんは昨日の福田首相の施政方針演説を聞かれましたか?演説を聞かれ、あるいは、毎日新聞あるいは朝日新聞で福田首相の演説の全文を見られたかたは、日本政府の環境問題に対する取組が、全く新しいフェーズに入ったことに気付かれたと思います。(読売新聞が抜粋しか掲載されていなかったのは残念です。産経日経はまだチェックしていない)

私は、非常に感動しています。それは、このような大きな前進があった影に、どれだけの多くの人々の、人知れず行なわれた善意の努力があったかを感じることが出来るからです。演説を行なわれている時の福田首相のお顔は、自らがどれだけ大きな歴史を作っているかを、しっかりと認識をされている政治家のお顔でした。

どれだけ、大きく日本政府が変わったか。それは、私が何をどう説明するよりも施政方針演説のむすびの部分を読んでいただければ分るでしょう。一部を抜粋させていただきます。

 人類はこれまで、幾多の困難を乗り越え、二十一世紀を迎えました。今我々が直面しているのは、20世紀に経験した戦争や核兵器開発などといった、各国の利害が絡み合う問題ではなく、放っておけば地球全体が滅びるという危機なのです。
 この地球の危機に際して、日本が果たすべき役割は極めて大きいと言えます。 日本は地球環境の危機と闘う最も強力な武器を持っています。省エネルギーや環境保全に役立つ技術力です。日本はこうした技術力を活用して、世界でも有数の、エネルギー効率の高い社会を築いたのです。 なぜ、そのようなことが可能であったのか。日本には、優れた技術を開発する力、すなわち、人材という得がたい資源の宝庫があったからです。数回にわたるエネルギー危機を経験した日本は、人の力、人の能力によってその危機を回避し、ついには、地球の危機を救えるかもしれない、高い技術力を保有するに至りました。 無駄な排出を極力減らす、低炭素社会を実現するために、日本の力、日本人の力を今、世界が必要としているのです。また地球環境を守ることは、私たちの大切な家族、子や孫の生命を守ることでもあるのです。
 私は日本人の力を信じています。日本人は、目前に困難があろうとも、必ずや未来を切り拓く、その力があると確信しています。「井戸を掘るなら、水が沸くまで掘れ」 明治時代の農村指導者である石川理紀之助の言葉です。疲弊にあえぐ東北の農村復興にその生涯を捧(ささ)げた人物です。彼はどんな時も決して諦(あきら)めることなく、結果を出すまで努力することの大切さを教えました。
 そして彼は、様々な事業において、「何よりも得難いのは信頼である。進歩とは、厚い信頼でできた巣の中ですくすく育つのだ」とも述べています。 私は本日申し上げました政策を推進するに当たり、どんな困難があろうとも、諦めずに全力で結果を出す努力をしてまいります。そして活力ある日本、世界に貢献する日本へと進歩するためにも、進歩を育む信頼という巣を、国民と行政、国民と政治の間につくってまいりたいと思います。
 国民の皆様のご理解とご協力を、切に望むものであります。

 

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