◆ 吹田市議会における質問(2000年5月議会個人質問 )

民主市民連合の山口でございます。個人質問させていただきます。まず私は、吹田市の癌による死亡率が全国平均の30%に対し37%と高いということで、以前に吹田市民病院に対し原因の調査をお願いしておりましたが、解答をいただいておりますので報告させていただきます。

簡単に申し上げると、吹田市においては肺癌などによる死亡率が全国平均よりも高いことが分かりましたが、原因については今のところ不明です。また吹田市では脳血管系の疾患による死者が、他市に比べてかなり少ないため見かけ上癌による死者の割合が大きくなっていることも明らかになりました。

市民病院からのデータにありました他市の癌発生率を見てみますと、標準化死亡比という年齢構成などを加味して死因を比較する指標において、都心部の癌による死亡者の割合が郊外よりも明らかに大きくなっています。大阪府平均を1とした場合、大阪市全体では1.093、大阪市でも特に西部では1.176と顕著な高さを示しています。その他の地域は府平均よりも低く、特に大阪府北部の豊能、三島地区では約0.9と低くなっています。

さらに大阪北部を詳しく見てみますと、豊能町で0.81、能勢町で0.82と低く、吹田市は0.9で全国平均よりは高いのですが、大阪府平均よりは低くなっています。これは大阪府の癌による死亡率が全国平均よりもかなり高いためです。その他、大阪北部では摂津市が1.01で最も高い値を示しています。

これらのデータを総合すると、都市部、そして吹田市における癌発生率の増大は特定の発癌物質の排出源によるものというより、都市生活から排出されるさまざまな汚染物質の総合的な作用の可能性が高まってきます。ただ、車の排気ガスは排出が府下全域に及び、都心ほど濃度が高いと推定されますので、排気ガスが原因物質を含んでいる可能性は残ります。

大阪市など都心部の癌による死亡率は郊外の1.5倍にも達していることが分かりました。私は、後ほど梅田トラックターミナルの移転の項でもまた申し上げますが、吹田市が排気ガスのコントロール、汚染物質の排出の削減にむけて最大限の努力をするよう強く要請したいと思います。

次に出生児に占める男女の割合についてご質問いたします。毎日新聞の5月8日の記事で、過去20年ほどの間に環境汚染が問題視される地域を中心に出生児に占める男児の割合が減少していることが指摘されています。男児の割合は一般的には0.516から0.517とされ、女児よりも6%ほど多く生まれるのが普通です。ところが、この割合が先進国では徐々に低下し、日本では0.513まで下がっています。原因としてはダイオキシン汚染や、農薬、自動車の排ガスが考えられるとされていますが、吹田市の男女出生比率はここ十年間で特に異常を示していないかをお答えください。また各小学校単位で比率の異常が出ている地域がないかお答えください。

次に環境ホルモンとされるフタル酸エステルが調理された食品から検出されている問題についてお伺いいたします。塩化ビニールの可塑剤として使われているフタル酸エステルが調理用の使い捨ての塩化ビニール製手袋から溶け出し、コンビニ弁当や一般食堂で調理された食品に付着していると報道されています。吹田市では学校給食や病院の調理などの際、同様の塩ビの手袋を使用していらっしゃいませんでしょうか。お伺いいたします。また塩化ビニールは食品のラッピングなどにも使われていますが、塩ビ製のラップで食品を包み、電子レンジにかけた場合、フタル酸エステルの溶出はないのでしょうか、もしあるなら、市民に対して注意を呼びかけるべきだと思いますがお考えをお聞かせください。環境ホルモンに関してはまだ科学的に解明されていない部分が多く、今後も、さまざまな問題や、新たな問題物質が発見されると思われます。吹田市が将来的にもこの問題に対して迅速にご対応下さるよう宜しくお願い申し上げます。

次に梅田貨物駅移転問題に関連してお伺いいたします。私はこの移転問題に関しまして、諫早湾干拓問題や、吉野川可動堰問題より以上に、市民に事業の必要性が伝えられていないのではないかという思いがいたします。鉄道公団及びJR貨物は基本協定書第6条により事業計画について住民に説明する義務があり、ここにいう事業計画のなかには、国民経済全体に対する鉄道輸送の必要性や、吹田という立地を必要とする理由などが含まれており、住民としては納得の行く説明をうける権利があります。また事業の必要性だけでなく、吹田市の大気汚染についての考え方など、住民にきちんとお伝えしなくてはならないことがあると思います。吹田市が住民意見をお聞きになる姿勢は大変に素晴らしいものがありますが、本当の意味で住民の意思が行政に反映するためには行政が住民に十分な情報を与えることが必要不可欠であります。この観点からいくつか質問いたします。

まず梅田トラックターミナルの移転で吹田市を走る車からの大気汚染物質の排出はどの程度増加するのかお示しいただきたいと思います。

また吹田市の排ガス汚染に取り組む姿勢についてもお示しいただきたいと思います。吹田市はこの梅田トラックターミナル移転問題でも明らかになった市民の排ガスに対する不安に対してどのような対応をなさるのか、また何らかの対応をされる場合、先にお答えいただいたトラックターミナルからの汚染物質の排出量についてはどの程度変わるのかをお示し下さい。

さらに鉄建公団などが提出した環境影響評価実施計画書に対して市長は審査会の意見を参考にしながら8月前後に意見を示されるとお聞きしておりますが、この市長意見は環境アセスメントに大きな影響を与える重要なものですので、事前に議会または吹操跡地利用対策特別委員会においてお示しになり、意見を述べる機会を与えられるのかどうかお伺いいたします。

次いで最近頂きました吹田操車場跡地利用基本構想(II)についてお伺いいたします。まずこの資料は将来の100人委員会や議会での討議のための基礎資料という位置付けで作成されたとのことですが、市民にこの開発にかかる状況を正しく伝えるという意味でいくつか問題があります。

まず、作成の思想そのものが、いかにして跡地を利用して、開発単独として利益をあげるかに終始しているところが最大の問題です。吹田市及び摂津市にとってこの場所は最後にのこされた開発可能なまとまった土地なのですから、大切なのは跡地の開発でいかに利益をあげるかということではなく、この場所で、いかに必要とされている都市機能を充足するかということだと思います。

この観点から資料の内容として重要なのは、現在の吹田市、あるいは摂津市がどのような都市機能を現在必要としているかであって、この土地を、たとえば住宅地、商業用地として開発した時いかに利益が出るかではありません。現在必要なのは今後の跡地開発の前提となる吹田市の人口政策、住宅政策、商業振興政策、雇用創出政策などについての議論であります。たしかにこの資料にあります、道路や自由通路、水道、下水などの検討は、それはそれで重要なのですが、今述べた前提の議論がすっぽりと抜けていると感じます。

一例を挙げますと、19頁まちづくりの基本理念と基本方針においては、明らかに地元商店街の切捨てと、大型商業施設の導入を求める姿勢がしめされています。これは決して市長の御方針ではないとおもいますが、この資料にはこれ以外にも、商業施設の誘致を好ましいとする様々な調査報告がちりばめられています。商店街の保護には、地域雇用の確保、地域文化、地域福祉の保護育成という側面もあり、大型商業施設の誘致については十分な議論を尽くさなくてはなりません。このような議論の前提の資料としては、この資料はいささか不適当であるといわざるを得ません。理事者の御所見を伺います。

また14頁のまちづくりの視点のなかで、キーワードを「健康・福祉・環境共生」とされていますが、これではなにかこの地域に病院や福祉施設が建設されるように聞こえてしまいます。吹田市は現在建設が予定されているものを含めた場合、これ以上病院や特別養護老人ホームなどを市内につくる余地は少ないと考えますが、市民に誤った情報を与えることにならないのでしょうか、また市民へのアンケートの取り方もこのような情報を与えないで回答をもとめたため、医療・福祉総合施設への希望が多くなったのではないかと考えますが、お考えを伺います。
続きまして、先日下水道行政の先進市である横浜市を訪問し、あたらしい下水処理への取り組みについて伺って参りましたので、ご報告いたしますとともに吹田市の今後の取り組みについてお伺いいたします。

まず現在吹田市の下水処理の方式では家庭排水のBODが200ppmであるとするとその10分の1、20ppm程度にしか浄化できないというのが基本であります。横浜市ではこれをさらに向上させて、5ppmにまでしようという高度処理への取り組みがすすんでいます。吹田市も大阪湾という閉鎖性海域に排水しており、また神崎川の浄化を進めていく政策がある以上、高度処理に対する取り組みを進めるべきだと思いますが如何でしょうか。伺います。

次に横浜市では汚泥の量を減らし脱水設備や焼却設備を小さく設計するために消化タンクを設け、微生物により汚泥中の有機物の約50%を分解してメタンガスなどにしています。そしてこのメタンガスを利用して燃料電池による発電を行います。発電量は年間2,200万KWで電力分だけで年間2億5千万円程度の節約になるうえ、燃料電池からは熱水がでるために、これを利用して横浜国際総合競技場への熱供給などを行っています。なお燃料電池の本体価格は約10億円であったとのことです。また集約した汚泥は脱水し焼却した後、レンガ製造などに有効利用しています。横浜の中華街など市街の中心地に、このようにして製造されたレンガがたくさん使用されています。吹田市では下水処理方式の転換により、現在消化タンクは使用しておられず、メタンガスも発生していないとのことですが、長期的なビジョンのなかで、消化タンク方式にもどして燃料電池の導入を行える余地はないのでしょうか、お尋ねいたします。

また横浜市では下水道資産の有効活用として管渠内に光ファイバーを敷設し、情報ネットワーク網を構築しようとしています。この4月には下水道暗渠等の利用に関する要綱がつくられ、電気通信事業者や有線テレビジョンなどに使用させるルールがつくられています。吹田市は管渠の口径が狭く、また光ケーブルのニーズもないので、光ファイバーの敷設は難しいと考えられていると伺っておりますが、江坂地域などに将来的なニーズが発生する可能性もあり、下水道の使用が可能になるよう条例だけでも整備されてはいかがでしょうか、伺います。

本市は、浸水対策、雨水滞水池の整備などに全力を注がれているとお聞きしていますが、下水道行政においては、今後の循環型社会への転換をふまえ、まだまだしなくてはならないことが沢山あると感じます、今後は高度処理施設の建設や、雨水幹線等の建設、雨水滞水池の整備、焼却灰の有効利用、管渠の更新、光ファイバーの整備などについて目標をさだめ、着実に施策を実行されると共に市民に進捗状況を公開されるべきだと思いますがいかがでしょうか。

最後に入札制度についてお尋ねします。
まず平成12年4月1日より、入札の透明化を計るために入札上限下限の事前公表を施行されましたが、施行後の入札結果について、なにか影響は現れていますでしょうか、お答えください。

つぎに、3月議会で同僚議員も質問されておりますが、近隣諸市ではおこなわれている、市内業者限定の入札について伺わせていただきます。同僚議員に対する御答弁では、市場における競争性の制限・阻害という理由をあげられて、市内業者用件の設定については十分なご回答をいただけておりません。吹田市はこのどこに出口があるか見えない不況のなかでもがき苦しんでいる市内業者の保護をどのように考えられているのでしょうか。業者は企業という面では、競争のなかで生き抜かなくてはならない存在ですが、そこで働く人達の多くは吹田市の市民であります。これまで吹田市と力をあわせ町を作り上げてきた吹田市民を守り、地元企業を守ることは、税収の確保という面からも競争性の確保より重要な事ではないでしょうか。
競争の確保という点から申し上げても、市内業者だけでも多数あり、地方の小都市ならまだしも、吹田市では十分競争が確保できるのではないでしょうか、建設省などからの全国一律の通達に過度に縛られる必要はないと考えますが、お考えをうかがいます。

ついで本市の指名競争入札・参加指名願いの受付についてお伺いいたします。来年は、指名願いの切り替え時期と伺っていますが、吹田市ではどのような基準で受付をされているのか、お答え下さい。受付時には、会社の実態把握をされ、受付されているものと思いますが、厳格な調査をしていただき、不良不適格者の的確な排除をされるように要望いたします。

最後にガンバ大阪に対する後援について一言所感を述べさせていただきます。

5月20日の吹田デーには多数の同僚議員の方にご参加頂き、本当に有難うございました。私が特にうれしかったのは、出席された議員の皆様から、前々から僕たちもガンバ大阪を応援しているんだ、というお言葉をいただいたことです。当日に市役所の職員、理事の方のご参加が少なかったことは残念ですが、私たちは地域とチームが一体となってスポーツ文化をそだて、青少年の育成と地域の一体感の醸成を計るというJリーグ設立の趣旨を市民のより多くの方に理解いただくため、郷土のチームの応援活動を多くの同僚議員とともに今後とも続けていきたいと思います。これで質問を終わります。

 

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